合格したら、まず何が起きる?暫定結果から正式認定まで
PMPの試験が終わると、画面に結果が出ます。ただし、PMIの認定ハンドブックによると、この結果は暫定(preliminary)です。PMIから「結果が正式になった」という通知が届くまでは、正式な認定ではありません。
暫定の結果を受け取った人は、試験日から10営業日以内に、オンラインの結果確認システムでレポートを見られます。見られるようになると、メールで知らせが届きます。
レポートには、合否のほかに領域(ドメイン)ごとの出来が示されます。合格した人にとっても、苦手だった領域が分かる資料です。読み方はPMPのスコアレポートの見方で解説しています。
試験当日
暫定の結果が出る
画面に合否が表示される
10営業日以内
スコアレポートの公開
オンラインで確認。メールで通知
正式通知の後
PMPの認定
認定証・バッジ・名簿への掲載
合格日から
更新サイクル開始
3年で60PDU
3年後
更新の期限
PDUの報告と更新費用の支払い
PMI Certification Handbook・CCR Handbook をもとに当サイトが整理
合格後の手続きを時期ごとに並べると?
合格の後にやることを、時期ごとのチェック表にまとめます。上から順に済ませていけば、抜けを防げます。
| 時期 | やること | 確かめる場所 |
|---|---|---|
| 試験当日 | 暫定の結果を確かめる。名刺などには、まだ書かない | 試験の画面 |
| 10営業日以内 | スコアレポートで、領域ごとの出来を確かめる | オンラインの結果確認システム(メールで通知) |
| 正式な通知の後 | 認定証をダウンロードし、デジタルバッジを受け取る | certification.pmi.org、Credlyからのメール |
| 認定の後すぐ | 更新サイクルの開始日と終了日を、カレンダーに入れる | myPMIのダッシュボード |
| 1か月以内 | 名刺・署名・履歴書・LinkedInを直す。社内の資格手当などを申請する | 社内の規程 |
| 毎年 | 20PDU前後を目安に集めて報告する | CCRS(PDUの報告システム) |
社内の資格手当などを申請するときは、認定証のPDFが証明に使えます。名簿の検索結果や、Credlyのバッジのページを示す方法もあります。
認定証とデジタルバッジはどう受け取る?
認定証(certificate)は、デジタル版をダウンロードする方式です。ハンドブックに書かれている手順は次のとおりです。
- certification.pmi.org にログインする
- 左のメニューで「My Certification」を選ぶ
- 「View Certificate」を押すと、PDFがダウンロードされる
紙の認定証が郵送で届く、と書いた体験談も見かけます。しかし、2026年6月版のハンドブックに書かれているのは、デジタル版のダウンロードです。
デジタルバッジは、Credly(バッジ発行サービス)から、PMIの代理でメールが届きます。メールの「View Details」から手続きします。Credlyのアカウントがなければ、試験の申し込みに使ったのと同じメールアドレスで作ります。
バッジは、LinkedIn やメールの署名に貼れます。第三者がバッジを押すと、PMIが発行した本物かどうかを確かめられるのが利点です。
POINT
メールが見当たらない場合は、迷惑メールのフォルダも確かめてください。それでも届かない場合は、PMI のカスタマーケアに問い合わせます。
認定はどこで確認できる?認定者名簿の使い方
PMIにはオンラインの認定者名簿(Certification Registry)があります。認定を受けると、名前が自動で載ります。雇用主や発注者が、名前・名字・国で検索して、認定を持っているかを確かめるための仕組みです。
名簿に載りたくない人は、myPMI から掲載をやめられます。そのため、名簿に名前がないことは「認定を持っていない」ことを意味しません。転職先などから確認を求められたら、名簿の検索を案内するか、認定証やバッジを見せます。
名簿に自動で載るのは「有効(active)」な認定者です。更新を逃して停止(suspended)になると、PMPを名乗れなくなります。
名刺・履歴書・LinkedInにはどう書く?
ハンドブックでは、有効な認定を持つ間、名前の後に大文字で認定の略称を書いてよいとしています。使ってよい場所として、名刺・個人のレターヘッド・履歴書・Webサイト・メールの署名が挙げられています。
一方で、会社名・ドメイン名・商品名など、それ以外の使い方は認められていません。たとえば「PMPコンサルティング株式会社」のような名前に使うことはできません。
| 書く場所 | 書き方の例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 名刺 | 山田 太郎, PMP | 名前の後に大文字で。停止中は書かない |
| メールの署名 | 山田 太郎(PMP) | 社外向けの署名に入れると信頼の材料になる |
| 履歴書の資格欄 | 2026年10月 PMP(Project Management Professional)取得(PMI) | 取得年月と認定団体を書く |
| 職務経歴書 | PMP保有。予測型・アジャイル・ハイブリッドの案件を担当 | 資格名だけでなく、使った場面を書く |
| 「ライセンスと認定資格」に追加し、Credlyのバッジをつなぐ | 発行元はProject Management Institute |
PMPは PMI の登録商標です。社内資料で使うときも、資格の名称として使う範囲にとどめます。職務経歴書で実績と結びつけて書く方法は、PMPは転職に有利?で例文つきで紹介しています。
合格後にやってはいけないことは?
合格の後でも、規則に反すると認定に響くことがあります。ハンドブックをもとに、気をつけたい4つを挙げます。
- 試験の問題の中身を話す・書く:申請のときに同意した規約に反するおそれがあります。違反すると、認定の取り消しまでありえます。合格体験記やSNSでも、出題された問題そのものは書きません。
- 暫定の結果の段階で名乗る:名刺や署名に書くのは、正式な通知が来てからです。
- 会社名や商品名に使う:「PMP」を社名・ドメイン名・商品名に入れることはできません。
- 停止中に名乗る:更新を逃して停止になったら、名刺や署名から外します。
体験記を書くなら、勉強の進め方、使った教材、時間の配分など、自分の準備の話にとどめると安全です。
3年後の更新に向けて、今からやることは?
PMPを有効に保つには、3年ごとに60PDUを集めて報告し、更新費用を払う必要があります(ECO 2026・CCRハンドブック)。CCRハンドブックによると、更新のサイクルは試験に合格した日から始まります。
ここで押さえたいのが、合格前の活動はPDUに数えられないという決まりです。受験勉強で受けた講座は使えません。合格後に受けた学習から数え始めます。合格直後にやっておくとよいことを並べます。
- myPMI のダッシュボードで、更新サイクルの開始日と終了日を確かめる
- カレンダーに「期限の6か月前」「3か月前」の予定を入れておく
- PMI のアカウントのメールアドレスを、ふだん見るものにしておく(更新の案内はメールで届く)
- 受けた講座やウェビナーの記録(修了証・メモ・日付)を保存する場所を決める
- 年に20PDU前後を目安に、少しずつ報告する
記録を残すのは、更新のときに監査(audit)に選ばれる場合があるからです。CCRハンドブックでは、PDUの根拠となる書類を、サイクル終了から少なくとも18か月保管するよう求めています。
最後の1年に多めに取ったPDUは、20PDUまで次のサイクルに持ち越せます。手続きの全体はPMPの更新方法で確かめられます。
合格後に次に目指すものは?
PMPの勉強で身に付けた考え方は、使わないと薄れていきます。合格後の学びの方向を3つ挙げます。
- アジャイルを深める:有効なPMPがあれば、PMI-ACP(アジャイルの資格)の経験の要件を満たせます。違いはPMI-ACPとは?で比べています。
- 弱かった領域を学ぶ:スコアレポートで低かった領域を、更新のPDUを集める学びのテーマにします。
- 教える:後輩にプロジェクトマネジメントを教えることは、ギビングバックのPDUとして数えられます(CCRハンドブック)。
これから受験する同僚に勉強の進め方を聞かれたら、無料模試30問で今の位置を測るよう勧めるのも一つの方法です。