PMPの申請はどんな流れで進む?
申請はPMIのWebサイト(pmi.org)で行い、すべて英語で入力します。アカウントを作ってから試験を予約するまでの流れは、次のとおりです。
- 1
アカウント作成
pmi.orgで無料登録
- 2
申請の入力
学歴・研修・経験。途中保存できる
- 3
送信
書類の添付は不要
- 4
審査
一部は監査に選ばれる
- 5
承認
受験期間1年が始まる
- 6
受験料の支払い
会員価格なら先に入会
- 7
受験用IDのメール
PMI Eligibility ID
- 8
試験の予約
テストセンターかオンライン
PMIの資格FAQによると、申請を送信するときに証明書類を添付する必要はありません。書類が要るのは、監査に選ばれたときだけです。記入漏れがあると処理が遅れるとも書かれているので、空欄を残さずに送信します。
受験資格の条件(学歴ごとの経験月数、過去10年以内など)はPMPの受験資格で確かめてください。
申請前に何を用意すればいい?
画面を開く前に材料をそろえておくと、入力が早く終わります。特に経験の欄は、プロジェクトごとに英語で説明を書くので時間がかかります。
| 項目 | 用意する内容 | 監査で求められるもの |
|---|---|---|
| 学歴 | 最終学歴の学校名、所在地、在学期間、卒業年 | 卒業証書・学位記の写し(成績証明書も可) |
| 研修 | 研修名、提供元、受講期間、時間数 | 修了証や提供元の証明 |
| 経験 | プロジェクト名、期間(年月)、組織名、役割、英語の説明文、確認者の連絡先 | 確認者の署名(メールで電子的に行う) |
| その他 | PMIのアカウント、ローマ字の氏名(身分証と同じ表記) | ― |
35時間の研修は、申請を出す前に修了しておく決まりです。修了証を手元にそろえてから始めると、入力も監査の準備も楽になります。
経験の説明文は、先に文書作成ソフトで下書きしておくのがおすすめです。書き方の型と例文はPMP申請の経験の書き方にまとめました。
氏名の表記にも注意してください。試験当日は、身分証の名前と予約の名前が一致しないと受験できません。最初からパスポートなどと同じ表記で登録しておくと安全です。
申請画面ではどの順に入力する?
画面の文言や順番は変わることがあります。PMIの案内では、申請は「学歴と研修」「経験」「試験について」の3つに分かれています。入力は途中で保存でき、一度に書き上げる必要はありません。
- 基本情報:氏名・住所・連絡先。氏名は試験当日に出す身分証と同じローマ字にする。
- 学歴と研修:最終学歴(学校名・国・在学期間)と、35時間の研修の内訳を入れる。
- 経験:プロジェクトごとに期間・組織・役割・説明を入れる。重なる期間は1回だけ数えられる。
- 試験について:受験の方式や、試験での配慮が必要かなどを答える。
- 確認と同意:内容が正しいこと、監査に応じることなどに同意して送信する。
経験は、必要な月数(大卒なら36か月など)を少し超えるくらい書いておくと安心です。監査で一部が認められなかったときにも、月数を下回らずにすみます。
2026年版のECO(PMPの出題範囲の文書)には、申請システムでの確認(検証)を強化すると書かれています。期間や役割は、社内の記録と合う形で正確に入れてください。
送信する前に何を見直せばいい?
送信した後で内容を直すのは手間がかかります。次の点を見直してから送信してください。
- 期間:各プロジェクトの開始年月と終了年月が、社内の記録と合っているか。
- 確認者:プロジェクトごとに経験を確認できる人がいて、今も連絡が取れるか。
- 役割:説明文の中で、自分が率いた部分(計画・調整・判断)がはっきり書かれているか。
- 定型業務:保守運用や毎月の事務など、繰り返しの業務が混ざっていないか。
- 研修:研修名・提供元・時間数が修了証の記載と一致し、35時間に届いているか。
- 氏名:ローマ字の表記が、試験当日に出す身分証と同じか。
特に大切なのは確認者です。監査になると、確認者にメールで署名を頼みます。自分が責任者だったプロジェクトは、事情をよく知る同僚・顧客・スポンサーなどに確認を頼めます(PMIのFAQ)。当時の上司と連絡が取れないプロジェクトは、ほかに頼める人がいるかを申請の前に考えておきます。
社外秘のプロジェクトは、会社の規則に沿った形で確認を受けます。PMIは、内容を変えない範囲で機密の部分を黒塗りにしてよいとしています。
申請はいつ出すのがいい?
申請のタイミングは、勉強の進み具合から逆算して決めます。承認された日から1年が受験期限になるためです。
目安としては、勉強の計画が立ち、模試で合格の目安が見えてきた段階で申請すると、承認後すぐ予約に進めます。審査や監査に数週間かかることもあるので、受験したい日の1〜2か月前までには送っておくと安心です。
反対に、勉強を始める前に申請だけ出すと、仕事が忙しくなったときに期限が迫ってきます。期限を過ぎると、払った受験料は戻らず、申請からやり直しです。
なお、経験は申請日から過去10年以内のものだけが数えられます。古い経験が多い人は、申請を先に延ばしすぎると、数えられる月数が減ることにも注意してください。
審査や監査には何日かかる?
送信すると、PMIが内容を確認し、次の手順がメールで届きます。2026年6月改訂の資格ハンドブックにもPMIのFAQにも、通常の審査にかかる日数は書かれていません。解説サイトでよく見る「約5日」も、現行の公式資料では確かめられません。受験したい日から逆算して、数週間の余裕を見ておくと安心です。
監査に選ばれると、受験料を払う前にメールで知らされます。対象はランダムに選ばれますが、PMIはいつでも誰でも監査できる権利を持っています。資格を取った後に監査されることもあります。
監査の書類は、通知から90日以内にオンラインで提出します。確認者の署名はメールで集め、返事がない確認者は期間内なら別の人に替えられます。書類がそろえば、確認は5〜7営業日ほどで終わります。監査を終えると、支払いの案内がメールで届きます。
| 段階 | 目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 通常の審査 | 公式の明記なし | 数週間の余裕を見ておく |
| 監査の書類提出 | 通知から90日以内 | 確認者の署名集めに時間がかかりやすい |
| 監査の確認 | 提出後5〜7営業日ほど | 書類に不備がない場合 |
| 受験の期限 | 承認から1年 | 監査があった場合は監査の完了日から1年 |
監査の詳しい対応はPMPの監査に当たったらで説明しています。
差し戻し・追加情報はどう求められる?
審査では、経験が条件に合っているかが見られます。説明が分かりにくいと、メールで追加の情報や書き直しを求められることがあります。これは不合格ではありません。指示に従って直して出し直せば、審査が続きます。
求められやすいのは、次のような説明です。
- 作業の羅列で、プロジェクトを率いたことが読み取れない
- 定型の運用業務や保守の仕事に見える
- プロジェクトの目的や成果が書かれていない
- 期間や役割が、説明の内容と合っていない
直すときは、指摘された点だけでなく、ほかのプロジェクトの説明も同じ観点で見直してください。「自分が何を決め、何を調整し、どんな結果になったか」を、主語をはっきりさせて書きます。
たとえば「Developed test cases and fixed bugs.」は、担当者の作業に見えます。計画・調整・報告の動きを書くと、率いた経験として伝わります。例:「I planned the test phase, coordinated three vendors, and reported progress to the sponsor.」(当サイトの例文)
経験を実態より大きく書くのは避けてください。監査で確認者の署名が得られなければ、監査に通りません。監査に通らないと、1年間は申請し直せません。
承認後の支払いと受験期限1年はどうなる?
審査(と監査)を通ると、受験料の支払いに進みます。ハンドブックによると、金額は会員かどうかと地域によって違い、会員価格は支払いの前に入会した人だけに適用されます。会員の仕組みと入会の判断はPMIとは?で説明しています。
支払いが済むと、受験用のID(PMI Eligibility ID)がメールで届きます。このIDで、テストセンターかオンラインの試験を予約します。支払い後、予約サイトで受験資格が確認できるまで最大24時間かかることがあります(ピアソンVUEの日本向けページ)。
同じころに届く通知には、試験当日の名前の表記が書かれています。身分証と違っていたら、すぐにPMIへ変更を頼んでください。試験の5営業日前を切ると、変更が間に合う保証はありません。
受験できる期間は、承認から1年です。この期間内に3回まで受験できます。1年を過ぎると、試験を受けていなくても受験料は戻らず、申請からやり直しです。払った受験料は、購入から30日以内で、その間に試験を予約して受けていなければ、返金を求められます。返金すると申請は閉じられます。
POINT
受験期限のカウントは、承認された日から始まります。勉強の見通しが立ってから申請すると、期限に追われずにすみます。今の実力を確かめたい人は、新試験の形式で作った無料模試30問を解いてみてください。