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コミュニケーションチャネル数の計算式 n(n-1)/2|増加分の求め方と例題

コミュニケーションチャネル数は n(n−1)/2 で求めます。人数が増えたときの増加分、PMを人数に含めるかのひっかけ、チャネル数からの人数の逆算を例題で解説。確認問題3問つき。

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執筆
プロマネ模試 編集部
まず結論

この記事の要点

  • チャネル数は、関係者の中で2人ずつの組み合わせが何通りあるかです。式は n(n − 1) ÷ 2 です。
  • 人数が増えると、チャネル数は人数の2乗に近い速さで増えます。10人で45本、20人で190本です。
  • 「増えた分」を聞かれたら、増える前と後の両方を計算して引き算します。プロジェクト・マネジャーも1人として数えます。
  • チャネル数から人数を逆算するときは、2倍した数が「連続する2つの整数の積」になる人数を探します。

コミュニケーションチャネル数とは?

コミュニケーションチャネルは、関係者の2人の間に生じる、情報のやり取りの経路です。3人なら、A−B、A−C、B−C の3本です。

チャネルの数が多いほど、情報が伝わる経路が増え、伝達の漏れや食い違いが起きやすくなります。プロジェクト・マネジャー(PM)は、チャネル数の増加を、コミュニケーションの計画を見直すきっかけにします。

ECO 2026年版の People タスク8は「コミュニケーションの計画と管理」です。コミュニケーション戦略の定義や、透明性と協働の促進が含まれます。チャネル数の計算は、この計画の複雑さを見積もる道具の1つです。

POINT

旧版(2021年版)では、コミュニケーションは Process タスク2「コミュニケーションの管理」でした。2026年版では People(人)の領域に移っています。

計算式 n(n − 1) ÷ 2 の意味は?

n 人の中から2人を選ぶ組み合わせの数です。1人あたり、自分以外の (n − 1) 人とつながります。全員分を数えると n × (n − 1) 本ですが、A−B と B−A を2回数えているので2で割ります。

チャネル数の計算

チャネル数 = n × (n − 1) ÷ 2(n = 関係者の人数)

  1. 1n = 10 の場合
  2. 210 × (10 − 1) = 10 × 9 = 90
  3. 390 ÷ 2 = 45

10人のチャネル数は45本

当サイトの架空の例

式を忘れても、小さい人数なら数えて確かめられます。4人なら A−B、A−C、A−D、B−C、B−D、C−D の6本で、4 × 3 ÷ 2 = 6 と一致します。

人数が増えるとチャネル数はどう増える?

人数が増えると、チャネル数は急に増えます。人数が2倍になると、チャネル数はおよそ4倍です。

人数とチャネル数
  • 3人3本
  • 5人10本
  • 8人28本
  • 10人45本
  • 13人78本
  • 15人105本
  • 20人190本

10人 → 20人(2倍)で、45本 → 190本(約4.2倍)

n(n − 1) ÷ 2 で計算

増えたチャネル数はどう計算する?

試験でよく問われるのは「何本増えたか」です。増える前と後をそれぞれ計算して、引き算します。

増加分の計算(当サイトの架空の例)
人数チャネル数
増える前10人10 × 9 ÷ 2 = 45本
3人追加後13人13 × 12 ÷ 2 = 78本
増加分+3人78 − 45 = +33本

POINT

増えた3人だけで 3 × 2 ÷ 2 = 3本と計算するのは誤りです。新しい3人は、もとの10人ともつながります。

よくあるひっかけ:プロジェクト・マネジャーを含めるか?

最も多い誤りは、人数 n の数え方です。問題文を次のように読みます。

  • 「チームメンバー8人とプロジェクト・マネジャー」→ n = 9(8 + 1)→ 9 × 8 ÷ 2 = 36本
  • 「プロジェクト・マネジャーを含めて8人」→ n = 8 → 8 × 7 ÷ 2 = 28本
  • 「ステークホルダー登録簿に15人(PM を含む)」→ n = 15 → 105本

PM もコミュニケーションの当事者なので、1人として数えます。問題文に「含む」「含まない」が書かれていないこともあります。PM が文中に別に登場していれば、足すと考えるのが安全です。

チャネル数から人数を逆算するには?

「チャネル数が45本のとき、関係者は何人か」と逆に聞かれることもあります。式を変形すると、n × (n − 1) = チャネル数 × 2 です。そこで、チャネル数を2倍した数が「連続する2つの整数の積」になる n を探します。

チャネル数45本から人数を逆算する

n × (n − 1) = チャネル数 × 2

  1. 145 × 2 = 90
  2. 2連続する2つの整数で積が90になるもの:10 × 9 = 90
  3. 3n = 10(大きい方の数が人数)
  4. 4検算:10 × 9 ÷ 2 = 45

関係者は10人

当サイトの架空の例

人数とチャネル数の早見表
人数チャネル数人数チャネル数
5人10本11人55本
6人15本12人66本
7人21本13人78本
8人28本14人91本
9人36本15人105本
10人45本20人190本

1人増えるごとに、チャネルは「もとの人数」と同じ本数だけ増えます。10人から11人になると、増えるのは10本です。この性質を知っておくと、検算が速くなります。

チャネルが増えすぎたらどうする?アジャイルのチームの人数

チャネル数は、全員が全員とやり取りする場合の経路の数です。PM の仕事は、経路を減らすことそのものより、「誰が誰に、何を、どの方法で伝えるか」を決めて漏れを防ぐことです。

アジャイルでも考え方は同じです。スクラムガイド(2020年版)は、スクラムチームの人数を通常10人以下としています。小さいチームの方がコミュニケーションがよく、生産性も高い傾向があるという考え方です。大きくなりすぎたら、同じプロダクトに取り組む複数のチームに分けることを検討するよう書かれています。

12人を1チームにする場合と、6人ずつ2チームに分ける場合

チャネル数 = n × (n − 1) ÷ 2

  1. 11チーム12人:12 × 11 ÷ 2 = 66本
  2. 26人のチーム:6 × 5 ÷ 2 = 15本、2チームで30本
  3. 3チーム間は代表者同士でやり取りする:+1本
  4. 4合計 = 30 + 1 = 31本

66本 → 31本(チーム間の連携の仕組みを決めておくことが前提)

当サイトの架空の例。全員が全員とやり取りする前提で数えた

予測型でも、窓口を決める、定例会議で情報をまとめて共有する、といった工夫で伝達の漏れを減らします。こうした決めごとは、コミュニケーションの計画に書いておくものです。計画の立て方は コミュニケーション計画 で解説しています。

例題で確認

(当サイトの独自例題)PM と6人のメンバーで始めたプロジェクトに、外部の専門家4人が加わりました。チャネル数はいくつ増えたかを求めます。

例題の解き方

増加分 = 後のチャネル数 − 前のチャネル数

  1. 1前:n = 6 + 1 = 7 → 7 × 6 ÷ 2 = 21本
  2. 2後:n = 7 + 4 = 11 → 11 × 10 ÷ 2 = 55本
  3. 3増加分 = 55 − 21 = 34本

34本増えた

当サイトの架空の例

計算で終わらず、「34本増えたので、情報共有の方法を見直す必要がある」と判断につなげるのが、PMP の問題の典型です。

スケジュール短縮のために人を追加するクラッシングでは、このチャネル数の増加が副作用になります。詳しくは クラッシングとファストトラッキングの違い を参照してください。

確認問題1

メンバー追加後の増加分

(当サイトの独自問題)プロジェクト・マネジャーと6人のメンバーでプロジェクトを進めています。来月から、3人のメンバーが加わります。コミュニケーションの計画を見直すため、チャネル数の増加分を見積もることにしました。正しいものはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:2。前は n = 7 で 7 × 6 ÷ 2 = 21本、後は n = 10 で 10 × 9 ÷ 2 = 45本です。増加分は 45 − 21 = 24本です。

1:プロジェクト・マネジャーを除いた、前の6人だけのチャネル数(6 × 5 ÷ 2)です。3:追加後の合計で、増加分ではありません。4:追加の3人同士のチャネルだけを数えています。

確認問題2

チャネル数が急増した後の対応

(当サイトの独自問題)プロジェクトの途中で、チームが5人から12人に増えました。最近、仕様変更の連絡が一部のメンバーに届かず、手戻りが続いています。メンバーはそれぞれ思い思いの方法で連絡を取り合っています。プロジェクト・マネジャーが次に行うべきことはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:2。人数が5人から12人に増えると、チャネル数は10本から66本に増えます。連絡の方法・頻度・責任者を決め直し、チームと合意して共有します。

1:個人への注意だけでは、仕組みの問題は解決しません。3:PM が情報のボトルネックになり、チームの自律も損ないます。4:人数を戻すのは、増員の目的を無視した対応です。

確認問題3

登録簿の人数からチャネル数を出す

(当サイトの独自問題)ステークホルダー登録簿には、プロジェクト・マネジャーを含めて15人が載っています。コミュニケーション計画の見直しのため、この15人の間のチャネル数を示します。正しいものはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:3。15 × 14 ÷ 2 = 105本です。

1:2で割り忘れています(15 × 14)。2:プロジェクト・マネジャーを二重に数えて、16人で計算しています(16 × 15 ÷ 2)。4:プロジェクト・マネジャーを除いて、14人で計算した値です(14 × 13 ÷ 2)。

次に何をすればいい?

チャネル数の式は単純ですが、n の数え方で点を落としやすい問題です。問題文の人数の書き方に印を付けて読む習慣をつけてください。

PMP で出るほかの計算は、PMPの計算問題の公式一覧 で確認できます。コミュニケーションの論点を問題で練習したい人は、タスク別ドリル から People のタスクを選んで解けます。

よくある質問

チャネル数の式に、プロジェクト・マネジャーは含めますか?

含めます。PM もやり取りの当事者だからです。「メンバー◯人とプロジェクト・マネジャー」と書かれていれば、n は ◯ + 1 です。

チャネル数が多いのは悪いことですか?

人数が多ければ自然に増えるので、悪いこと自体ではありません。経路が増えるほど伝達の漏れや食い違いが起きやすくなるので、計画で対処します。

チャネル数から人数を求めるには?

チャネル数を2倍し、その数が「連続する2つの整数の積」になる組を探します。大きい方の数が人数です。45本なら90 = 10 × 9 なので10人です。

出典・参考

  1. [1]PMI: PMP Examination Content Outline(2026年7月版。People タスク8)
  2. [2]PMI: PMP Examination Content Outline(2021年1月版・旧版。Process タスク2)
  3. [3]The Scrum Guide(2020年版。スクラムチームの人数)

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