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スクラムマスターの資格を比較|CSM・PSM・RSMの違いとPMPとの選び方

スクラムマスターの資格CSM・PSM I・RSMを、研修の要否・試験・日本語対応・費用・更新で比較。PMPやPMI-ACPとの違い、仕事での評価のされ方、組み合わせて取る順番が分かります。

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執筆
プロマネ模試 編集部
まず結論

この記事の要点

  • スクラムマスターの資格の代表は、Scrum AllianceのCSM、Scrum.orgのPSM I、Scrum Inc.のRSMの3つです。
  • CSMとRSMは研修の受講が前提で、PSM Iは研修なしで受験できます。CSMとPSM Iは、試験を日本語でも受けられます(2026年10月時点の各公式ページ)。
  • 更新は、CSMが2年ごと、RSMは最初の有効期限が1年です。PSM Iは更新がなく、生涯有効です。
  • PMPはスクラムの資格ではなく、予測型・アジャイル・ハイブリッドを横断してプロジェクトを率いる力を問う資格です。スクラムマスターとして働くならCSM・PSM・RSM、プロジェクトを率いるならPMPが基本です。

スクラムマスターの資格にはどんな種類がある?

スクラムマスター向けの代表的な資格は、次の3つです。どれも米国の団体の民間資格で、日本の国家資格ではありません。

  • CSM(Certified ScrumMaster):Scrum Alliance の資格。認定スクラムトレーナーの研修を受けてから試験を受ける
  • PSM I(Professional Scrum Master I):Scrum.org の資格。研修は任意で、試験に合格することが条件
  • RSM(Registered Scrum Master):Scrum Inc. の資格。2日間の研修を受けてから試験を受ける。日本語の研修もある

PMIにもアジャイルの資格(PMI-ACP)がありますが、スクラムに限らずアジャイル全般を扱います。詳しくはPMI-ACPとは?で解説しています。

役割そのものを先に知りたい人は、スクラムマスターの役割を読むと、資格の違いが理解しやすくなります。

CSM・PSM I・RSMの違いは?費用と試験で比べる

一番の違いは、研修の受講が前提かどうかです。CSMとRSMは研修とセット、PSM Iは試験だけで取れます。

出典:Scrum Alliance、Scrum.org、Scrum Inc. の資格の公式説明(2026年10月時点)。研修の価格は提供元や開催形式で変わるため、当サイトの整理した目安です。
比べる点CSM(Scrum Alliance)PSM I(Scrum.org)RSM(Scrum Inc.)
研修認定スクラムトレーナーの研修(16時間)が必須任意(受けなくても受験できる)2日間の研修が前提
試験50問・60分。37問(74%)以上で合格80問・60分。85%以上で合格研修後30日以内に、オンラインで受験
日本語試験を日本語で受けられる試験を日本語で受けられる日本語の研修がある
費用研修の受講料に試験2回分を含む(講師が価格を決める)1回200米ドル研修費に試験料を含む(認定研修(2日間程度)は20万円台が目安)
更新2年ごと。学習単位(SEU)が必要なし(生涯有効・年会費なし)最初の有効期限は1年。更新試験と更新費用が必要

CSMは、研修で講師や他の受講者と演習できるのが強みです。研修の後、90日以内なら2回まで追加の費用なしで試験を受けられます。

PSM Iは、独学で受けられ、費用を抑えやすい資格です。合格点が85%と高く、スクラムガイドを正確に理解しているかが問われます。受験の権利(パスワード)に期限はありませんが、1回分です。不合格なら、もう一度200米ドルを払います。

RSMは、スクラムの共同考案者が作った研修を、2日間の体験型の演習で学べます。更新は1年・5年・永年のプランから選び、期限から60日の猶予を過ぎると失効して研修の受け直しになります。

選び方の目安は、費用を抑えて独学で取りたいならPSM I、研修で体験しながら学びたいならCSMかRSMです。会社の研修として受けるなら、更新の手間(2年ごとのSEU、1年ごとの更新試験)まで含めて比べます。

試験の準備はどう違う?

準備のしかたも、研修が前提かどうかで変わります。

  • CSM・RSM:研修の中で、スクラムの役割・イベント・作成物を演習しながら学ぶ。試験は研修で扱った内容の復習が中心になる
  • PSM I:教材はスクラムガイドが中心。ガイドは短い文書だが、言葉の意味を正確に押さえないと85%に届かない。「誰が決めるか」「いつ行うか」を、役割とイベントごとに確かめる
  • PMP:スクラムの知識に加えて、予測型の計画、契約、リスク、ガバナンスなど広い範囲を扱う。状況を読んで「次に何をするか」を選ぶ問題が中心

スクラムの資格で身に付けた「役割の責任の区別」は、PMPのアジャイルの問題でも役立ちます。たとえば、バックログの優先順位を決めるのはプロダクトオーナーで、プロジェクト・マネジャーやスクラムマスターではありません。

用語の違いにも注意します。スクラムガイドの日本語版の「完成の定義」を、当サイトではPMIの用語に合わせて「完了の定義(DoD)」と書きます。同じものを指します。

スクラムの資格とPMPはどう違う?

スクラムの資格は、スクラムという1つのフレームワークの理解を証明します。PMPは、プロジェクト全体を率いる力を証明します。対象とする範囲がまったく違います。

資格が証明する範囲の広さ
  1. PMP予測型・アジャイル・ハイブリッドを横断。契約・コスト・ガバナンスまで広い
  2. PMI-ACPアジャイル全般(スクラム・かんばん・リーンなど)中
  3. CSM・PSM I・RSMスクラムのルール・役割・イベント狭く深い

当サイトの整理。幅は範囲の目安で、難易度の差を表すものではありません。

受験の条件も違います。2026年7月からのPMPは、大卒なら、過去10年以内に率いた経験36か月と35時間の研修が必要です(ECO 2026)。スクラムの入門資格には、このような経験の要件はありません。

教材の性質も違います。スクラムの資格は、スクラムガイドという1つの文書を軸に学べます。PMPの試験は、特定の1冊に沿って作られていないとECOに明記されています。

一方で、PMPの試験もアジャイルを避けては通れません。ECO 2026では、出題の約4割が予測型、残りの約6割がアジャイルとハイブリッドです。スクラムの役割やイベントの知識は、PMPでもそのまま役立ちます。PMPで問われるアジャイルの範囲はPMPのアジャイル対策で確認できます。

仕事で評価されやすいのはどれ?

どの資格が評価されるかは、応募する役割で変わります。資格ごとの評価を比べた公的な統計はないため、ここでは役割と資格の対応で考えます。

  • スクラムマスター・アジャイルコーチの求人:CSM・PSM・RSMが直接の証明になる。Scrum Alliance も、求人の条件にCSMを挙げる雇用主があるとしている
  • プロジェクト・マネジャー・PMOの求人:PMPが中心。アジャイルの案件が多い会社では、スクラムの資格があると加点になりやすい
  • 受託開発で顧客に体制を示す場面:資格は「誰が何を担うか」を示す材料になる。役割に合った資格を持つ人を配置すると説明しやすい

どの資格も、それだけで仕事ができる証明にはなりません。面接では、実際にスクラムを回した場面や、うまくいかなかった場面の話が聞かれます。資格は、その話を短く伝えるための入口と考えるのが現実的です。

組み合わせて取るなら、どの順番がいい?

今の立場ごとに、無理のない順番を示します。

立場別の取る順番の例
  1. 1

    開発チームでスクラムを始めたばかり

    まずPSM I、またはCSM・RSMで基礎を固める

  2. 2

    スクラムマスターとして1〜2年

    上位のスクラム資格かPMI-ACPへ

  3. 3

    複数チーム・予算・契約も見るようになった

    PMPで全体を率いる力を示す

当サイトの提案。経験の要件を満たした時点で、順番を入れ替えてもかまいません。

すでにプロジェクトを率いた経験が3年以上ある人は、PMPを先に取る選択も十分にあります。有効なPMPがあれば、PMI-ACPの経験の要件も満たせるからです。

PMPの勉強の進め方はPMPの勉強法にまとめています。アジャイルの問題が自分にどれくらい解けるかは、無料模試30問で確かめられます。

よくある質問

CSMとPSM I、独学で取れるのはどちらですか?

PSM Iです。Scrum.orgの公式ページでは、研修を受けていなくても受験できるとしています。CSMは認定スクラムトレーナーの研修の受講が前提です。

スクラムの資格を持っていると、PMPの受験資格になりますか?

なりません。PMPはプロジェクトを率いた経験と35時間の研修が必要です。ただし、PMI-ACPでは、1年以上持っている他団体のアジャイル資格が、経験12か月分として扱われます。

PSM Iに更新はありますか?

ありません。Scrum.orgの公式ページでは、PSM Iは生涯有効で、年ごとの更新費用はかからないとしています(2026年10月時点)。

RSMの有効期限はどれくらいですか?

Scrum Inc. の資格の案内では、最初の有効期限は1年です。更新試験に合格し、1年・5年・永年のいずれかのプランの費用を払って延長します。

出典・参考

  1. [1]Scrum Alliance: Certified ScrumMaster (CSM)
  2. [2]Scrum Alliance Help Center: What to expect from the CSM test
  3. [3]Scrum.org: Professional Scrum Master I Certification
  4. [4]Scrum Inc. Japan:Scrum Inc.認定資格の取得の流れを教えてください
  5. [5]Scrum Inc. Japan:Scrum Inc.認定資格の更新について
  6. [6]Scrum Inc. Japan:認定資格研修には認定テストの受験料も含まれていますか?
  7. [7]PMI: PMI-ACP Examination Content Outline(2026年3月)
  8. [8]PMI: PMP Examination Content Outline – July 2026

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