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PMPの年収は上がる?給与調査の数字と年収が上がる人の条件

PMPで年収は上がるのかを、PMIの給与調査(保有者の中央値は17%高い)と厚生労働省job tagの統計で解説。ネットの「平均年収」の読み方、上がる人の条件、取得費用の回収の計算が分かります。

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執筆
プロマネ模試 編集部
まず結論

この記事の要点

  • PMIの給与調査(第14版、2025年11月公表)によると、PMP保有者の給与の中央値は、保有しない人より17%高い結果でした。比べたのは、調査した21か国の回答全体です。
  • 日本のPMP保有者だけの公的な統計はありません。厚生労働省のjob tagでは、職業としてのプロジェクトマネージャ(IT)の年収を889万円としています。
  • これらは「PMPを持つ人の給与が高い」ことを示す数字です。「取ったから上がった」ことの証明ではありません。
  • 年収が上がりやすいのは、取得を役割の拡大や転職に結びつけた人です。資格だけで給与が自動的に上がる会社は多くありません。

PMIの給与調査では、PMP保有者の年収はどれくらい高い?

PMIは、プロジェクトの仕事をする人の給与を調べた給与調査(Salary Survey)を出しています。2025年11月に公表された第14版は、21か国の14,628人の回答(2025年3〜4月に回収)をまとめたものです。

米国の給与の中央値(PMP保有者と非保有者)
  • PMP保有者13万5,000ドル
  • PMP非保有者10万9,157ドル

米国では、PMP保有者の中央値が非保有者より約24%高い

出典:PMI「Salary Survey」第14版の公表資料(2025年11月)。米国の回答者の中央値。

  • PMP保有者の給与の中央値は、保有しない人より17%高い(調査した21か国全体)
  • 米国では、PMP保有者の中央値が13万5,000ドルで、非保有者より約24%高い
  • 米国で、PMPを持って10年を超える人の中央値は17万3,000ドル、5年未満の人は12万3,000ドル
  • PMP保有者の約3分の2が直近1年で報酬が増えたと答え、そのうち4分の3は上がり幅が10%以内だった

中央値は、金額の順に並べたときに真ん中に来る値です。一部の高い年収に引っ張られにくいので、給与の比較によく使われます。

保有期間による差には、経験の長さの差も含まれます。PMPを持った年数だけで給与が決まるわけではありません。

国別・役割別の詳しいデータ(21か国)は、PMI会員向けの給与調査ツールで見られます。日本の数字は会員でないと確かめられないため、当サイトでは書きません。会員の特典はPMIとは?で整理しています。

ネットの「平均年収◯◯万円」はどう読む?

ネットでは「PMP保有者の平均年収は900万円台」「1,000万円超」といった数字を見かけます。出どころは、PMIの給与調査の過去の版の日本の回答や、転職サービスの独自集計などさまざまです。数字を比べる前に、次の点を確かめてください。

当サイトの整理。
確かめる点なぜ大事か
どの調査の、何年の数字か調査の版が違えば、回答者も経済の状況も違う
平均か、中央値か平均は一部の高い年収に引っ張られる。PMIの公表は中央値
円にしたときのレートドル建ての数字は為替で大きく動く
誰が答えたかPMIの調査は、プロジェクトの仕事をする人の自己申告。全労働者の平均ではない
賞与や手当を含むか基本給だけか、報酬の総額かで変わる

為替の影響は大きく、たとえば7万ドルは、1ドル110円なら770万円、150円なら1,050万円です。同じ調査でも、換算のしかたで280万円の差が出ます。転職サービスの集計も、そのサービスに登録した人の数字である点に注意が必要です。

もう一つ大事なのは、因果ではなく相関だという点です。PMPの受験には、プロジェクトを率いた経験(大卒で36か月など)が必要です。PMPを持つ人は、もともと経験が長く、責任の大きい役割にいることが多いと考えられます。差のすべてが資格の効果とは言えません。

日本でのプロジェクト・マネジャーの年収の目安は?

日本の公的な統計で、PMP保有者だけの年収を集計したものはありません。そこで、職業としてのプロジェクト・マネジャーの年収を見ます。

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)は、プロジェクトマネージャ(IT)について次の数字を示しています(2026年10月時点)。表のITSS(ITスキル標準)は、ITの仕事の力をレベルで示す、経済産業省が定めた指標です。

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「プロジェクトマネージャ(IT)」。統計の職業分類はPMP保有の有無を区別していません。
項目数字出典の注記
賃金(年収)889万円(全国)令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工
年齢38.3歳(全国)同上
ITSSレベル3の年収600万〜925万円2023年度の委託調査。第1〜第3四分位の範囲
ITSSレベル4の年収675万〜950万円同上
ITSSレベル5以上の年収700万〜1,100万円同上
ハローワークの求人賃金(月額)40.4万円(全国)令和7年度
有効求人倍率1.6(全国)令和7年度

job tag は、この仕事に就くのに特に資格は必要とされないとしています。そのうえで、能力を示すものとして、IPAのプロジェクトマネージャ試験とPMPを挙げています。つまり、年収を決めるのは役割と経験で、資格はそれを示す材料の一つです。

スキルのレベルが上がるほど、年収の範囲も上にずれています。需要も続く見込みで、PMIは2035年までに最大3,000万人のプロジェクト人材が新たに必要になると見ています。

年収が上がる人・上がらない人の違いは?

PMPを取った後の変化は、人によって大きく違います。違いを生むのは、資格を何に結びつけたかです。

年収が上がりやすい人と、上がりにくい人

上がりやすい人

  • 取得を機に、より大きな案件や役割を任された
  • PMPを条件にする求人に応募した
  • 社内の昇格の要件や資格手当の対象になっていた
  • 学んだ型を実務で使い、成果を示した

上がりにくい人

  • 役割が変わらず、同じ仕事を続けている
  • 資格手当や評価の制度に、PMPが入っていない
  • 取ったことを社内外に伝えていない
  • 経験が浅く、任される規模がまだ小さい

当サイトの整理。統計ではなく、給与が決まる仕組みからの考察です。

日本の会社では、給与は役職や等級で決まることが多く、資格を取っただけで給与表は変わりにくいものです。年収を上げるには、役割を広げるか、職場を変えるかに結びつける必要があります。

役割を広げるとは、学んだ計画・リスク・ステークホルダーの扱い方を使って、より大きな案件を任されることです。等級が上がれば、給与表そのものが変わります。

職場を変えるとは、PMPを経験の裏づけとして評価する会社へ移ることです。同じ経験でも、評価のしかたが違えば提示される年収も変わります。

転職・昇格で年収につなげるには?

転職では、PMPは「プロジェクトを率いた経験がある」ことを短く伝える材料になります。経験の要件を満たさないと受験できないからです。外資系企業や海外との案件がある会社では、PMPが求人の歓迎条件に入っていることがあります。詳しくはPMPは転職に有利?で解説しています。

昇格は会社の制度しだいです。資格を昇格の要件にしている会社も、まったく関係しない会社もあります。取得を年収につなげる手順は次のとおりです。

  1. 自社の資格手当・昇格の要件・評価の項目に、PMPが入っているか確かめる
  2. 率いた案件を、期間・予算・人数・成果の数字で書き出す(PMPの申請で書いた経験の記述が使える)
  3. 合格したら、社内の届け出と、職務経歴書・プロフィールに載せる(PMIのデジタルバッジも使える)
  4. PMPを条件や歓迎条件にする求人で、自分の市場での位置を確かめる
  5. 次の案件で、規模や責任を広げる相談をする

年収以外も含めたPMPの効き方は、PMP資格のメリットにまとめています。

取得費用は回収できる?考え方を式で示す

費用の回収は、次の式で考えられます。数字は人によって違うので、ここでは架空の数字で計算の仕方だけを示します。

取得費用の回収期間(架空の例)

回収期間(年)= 取得にかかった費用 ÷ 1年あたりの年収の増加額

  1. 1取得にかかった費用:受験料・研修・教材の合計。架空の例では30万円
  2. 21年あたりの年収の増加額:月1万円増えたとすると、1万円×12か月=12万円
  3. 330万円 ÷ 12万円 = 2.5年

架空の例では2.5年で回収できる計算

架空の数字です。年収が増えない場合、回収期間は計算できません。

条件を変えると、回収期間は大きく動きます。資格手当が月5,000円なら、30万円÷6万円=5年です。会社が受験料や研修費を補助してくれる場合は、分子が小さくなるので回収は早まります。

大事なのは、分母の「年収の増加額」が0なら、どれだけ費用を抑えても回収できないことです。取る前に、取った後に何を変えるか(役割、応募先、社内の申請)を決めておくと、費用が投資になります。

費用を抑える一番の方法は、1回で合格することです。勉強の進め方はPMPの勉強法で、本番の形式は無料模試30問で確かめられます。

よくある質問

PMPを取ると年収はいくら上がりますか?

決まった額はありません。PMIの給与調査では、PMP保有者の給与の中央値が調査した21か国全体で17%高いと報告されています。ただし保有者と非保有者の比較で、取得によって上がる額を示すものではありません。

日本のPMP保有者の平均年収のデータはありますか?

公的な統計はありません。PMIの給与調査の国別データは、会員向けのツールで提供されています。ネットで見る数字は、調査の版・為替・回答者で変わるので注意してください。参考として、job tagはプロジェクトマネージャ(IT)の年収を889万円としています。

PMPを取れば資格手当が出ますか?

会社の制度しだいです。資格手当や昇格の要件にPMPを入れている会社もあれば、入れていない会社もあります。取る前に人事制度を確かめてください。

出典・参考

  1. [1]PMI: Press Release「PMP Certification Holders Build Career Momentum and Experience Earning Advantage」(2025年11月13日、給与調査第14版)
  2. [2]PMI: Project Management Salary Survey
  3. [3]PMI Blog: Is PMP Certification Worth It? How to Decide(2026年4月)
  4. [4]厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag):プロジェクトマネージャ(IT)
  5. [5]IPA:スキル標準(ITスキル標準)
  6. [6]PMI: Membership(会員向けの給与調査ツール)
  7. [7]PMI: PMP Examination Content Outline – July 2026(受験資格)

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